業者の許可は市町村ごと。同じ市の中で区域が分かれることも
遺品整理で出る家財は家庭のごみ(一般廃棄物)で、これを運ぶ業者には、仕事をする区域の市町村長の許可が必要です(廃棄物処理法第7条)。鹿児島県では、市町村によって許可の出し方にも違いがあります。
- 鹿児島市:許可業者の名簿で、業者ごとに運べるごみの種類が分かります。家庭の引っ越しごみや一時多量ごみは、取扱廃棄物が「ごみ」か「ごみ(生ごみを除く)」の業者に頼むよう案内しています。
- 霧島市:空き家などの片付けで一時的に出るごみ(生ごみ・事業所ごみを除く)に限った新しい許可を出していましたが、2022年6月30日で受付を終えています。市の許可業者以外に処理を頼むと処罰の対象になると、市は注意しています。
- 薩摩川内市:許可業者の一覧(2022年7月現在)に、「お住まいの地域の収集運搬の許可を取得している業者に依頼してください」と書かれています。川内・樋脇・上甑など、地域ごとに許可が分かれています。
県内の主な市の案内ページ
鹿児島県の主な市の多量ごみ・許可業者の案内
| 市 | 一度に多く出るごみについて | 許可業者の確認先 |
| 鹿児島市 | 引っ越しごみなどの処分:一時多量ごみはごみステーションに出せません。1回に3袋を超えるときは、何回かに分けるか、清掃工場に持ち込むか、許可業者に頼みます | 一般廃棄物処理業許可業者名簿 |
| 霧島市 | 引っ越しごみの出し方:処理施設に持ち込むか、市の許可業者に頼みます。どちらの場合も、もえるごみ・もえないごみ・資源物・粗大ごみに分別します | 同じページに許可業者の一覧(PDF) |
| 鹿屋市 | 許可業者の一覧に、区域(市全域・輝北地域など)や扱えるごみの種類(「事業系ごみに限る」「古紙」など)が載っています | 一般廃棄物処理業許可業者一覧(2025年3月14日現在) |
| 薩摩川内市 | 収集運搬は、住んでいる地域の許可を持つ業者に頼みます | 一般廃棄物処理業許可業者一覧(2022年7月現在) |
許可業者の一覧に載っていても、遺品整理の家財をまとめて運べるとは限りません。電話の段階で、家具・家電・衣類・食器などを一度に引き取れるか、料金はどう決まるかを聞いておきましょう。
片付けと一緒にリフォームや解体をして工事の廃材(産業廃棄物)も出る場合は、二つの許可が必要になります。鹿児島市は、市の一般廃棄物と産業廃棄物の収集運搬の許可を両方持つ業者の名簿も公開しています。
捨てる前に売る方法もあります。霧島市は、不要品を売ってリユースするサービス「おいくら」を運営する会社と連携協定を結び、ごみとして出す前に売却を検討するよう呼びかけています。相続放棄を考えている場合は、売る前に下の相続放棄の項目を読んでください。
契約や料金で困ったら、鹿児島県消費生活センターへ
- 鹿児島県消費生活センター:相談専用電話 099-224-0999。月〜金曜は9:00〜17:00、土曜は10:00〜16:00に受け付けています(どちらも正午〜13時を除く。日曜・祝日・年末年始は休み)。
- 大島消費生活相談所(奄美市):相談専用電話 0997-52-0999。月〜金曜の9:00〜17:00です。
- 来所しての相談は、先に電話で内容を伝えたうえでの予約制です。窓口が閉まっているときは、消費者ホットライン(188)も使えます。
業者に頼む前に、家族で済ませておくこと
国民生活センターには、遺品整理で「処分しない予定の遺品が処分された」「高額な追加料金が発生した」という相談が寄せられています。業者が入る前に、通帳や印鑑、権利証、年金・保険の書類、現金や形見の品を家族で持ち出し、残す物を一か所にまとめておきます。見つかった物の渡し方も、見積もりの段階で決めておきましょう。保険証の返却などの手続きは、故人が住んでいた市町村の役所で行います。
相続放棄の申述先は、鹿児島家庭裁判所の本庁・支部・出張所
遺品を売ったり処分したりすると、相続を認めた(単純承認した)とみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります(民法第921条)。放棄は、相続が始まったことを知った時から3か月以内に、故人の最後の住所地を受け持つ家庭裁判所に申述します(民法第915条)。離島が多い鹿児島県では、出張所も受け持ちを分けています。
鹿児島家庭裁判所の本庁・支部・出張所と主な受け持ち地域
| 裁判所 | 主な受け持ち地域 |
| 本庁(鹿児島市) | 鹿児島市、日置市、いちき串木野市、三島村、十島村 |
| 種子島出張所/屋久島出張所 | 西之表市、中種子町、南種子町/屋久島町 |
| 知覧支部(指宿出張所を含む) | 南さつま市、枕崎市、南九州市、指宿市 |
| 加治木支部(大口出張所を含む) | 霧島市、姶良市、曽於市の旧財部町、伊佐市、湧水町 |
| 川内支部 | 薩摩川内市、さつま町、出水市、阿久根市、長島町 |
| 鹿屋支部 | 鹿屋市、垂水市、志布志市、曽於市(旧財部町を除く)、大崎町、東串良町、錦江町、南大隅町、肝付町 |
| 名瀬支部(徳之島出張所を含む) | 奄美市、龍郷町、大和村、瀬戸内町、宇検村、喜界町、徳之島町、天城町、伊仙町、和泊町、知名町、与論町 |
費用は、申述する人1人につき収入印紙800円分と連絡用の郵便切手です。支部と出張所のどちらに出すかは、裁判所の管轄区域表で確かめてください。
実家が空き家になる場合
鹿児島県は、空き家ができる原因の半分以上が相続だとしています。売る・貸す・使う・解体するのどれを選んでも、まず家の中の家財が問題になるので、方針を家族で早めに話し合っておくことを勧めています。
- 市町村の窓口:県の「空き家に関する相談窓口」のページに、県内すべての市町村の担当部署と連絡先、改修の助成があるかどうかが一覧で載っています。
- 解体の補助:古くなった空き家を解体する場合、市町村の補助金を受けられることがあります。空き家がある市町村の窓口に聞いてみましょう。
- 空き家バンク:空き家バンクはすべての市町村にあるわけではありません。まず空き家がある市町村に問い合わせます。
- 専門家団体:同じページに、住宅相談全般の鹿児島県住宅・建築総合センター(099-224-4543)、相続や登記の鹿児島県司法書士会、固定資産税や相続税の南九州税理士会鹿児島県連合会などがまとめられています。
- 相続登記:2024年4月1日から、不動産を相続したと知った日から3年以内の相続登記が義務です。それ以前の相続は2027年3月31日が期限です(法務省)。
費用の目安と、県内の業者
このページで紹介している業者のうち、鹿児島県内に拠点がある業者には「地元密着業者」のマークが付いています。費用の目安は、このすぐ下の「鹿児島県の遺品整理の費用とよくある質問」で、掲載業者の料金をもとに紹介しています。見積もりは2〜3社から取り、離島や遠方の家では出張費がかかるかどうかも確かめて比べましょう。
ごみの出し方や役所の窓口など、もっと細かい情報は、下の「鹿児島県の市区町村から探す」から、お住まいの市区町村のページも見てください。